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左腕が動かない!脊柱管狭窄症と診断され、改善には骨を削る手術が必要だけど成功率は50_50%と聞いて手術を諦めた Nさん

性別 男性
年齢 80代

ある日、左の頚から肩にかけての痛みが発生。

鋭い痛みの性か左腕が動かなくなった。

近所の行きつけの整形外科にてレントゲン撮影と

診断を受けると、頸椎脊柱管狭窄症であると診断される。

頸椎を撮影したレントゲン写真では頸椎の4番から6番までの

脊椎間にあるはずの椎間板が潰れて、隙間が無くなり

頸椎が神経を挟み込んだ結果、シビレなどの痛みと

動作不良を引き起こしており、改善するためには

狭窄している箇所の頸椎の骨を削る手術しか方法はないと

説明されたそうです。

しかし、この手術では100%痛みを無くすことは

出来ないかもしれないとも話されました。

成功率は50-50

年齢(80代)であることを考えると、少し左腕の動作に

影響があるかもしれないが、整形外科で出来る事は

それしかありませんが如何なさいますか?

との話でこの年齢での手術はどうしても避けたいと

考えたnさんは、それ以外にはどうしようもないのですか?

と聞き直した結果、大学病院等の大きな研究施設のある

病院での受信を勧められたそうです。

たまたま、他の症状でとある総合病院に通っていたので

そちらの整形外科での診断に期待を掛けました。

 

数日後、改めて通いなれている総合病院での

整形外科にて、脊椎管狭窄症について受診したのですが

結果は、先の整形外科と同じだったそうで

ここで改めて、整体院ではどうにかならないか?

と相談をするべく、当院に来院されました。

 

{施術前の状態}

以前は2日に一度は散歩と軽い運動をしていたそうですが

コロナウィルスの蔓延による、外出制限などを機に

それまで行っていた運動の機会も大きく減少し

一日の多くをテレビの前に座っている生活に

なったそうで、姿勢などの観察を行うと、目立つのは

猫背姿勢が原因の頚を前に突き出した姿勢。

立位での姿勢を見てみると、手足の大きな関節(肘、膝)を

まっすぐに伸ばせないほど可動制限が見られた。

 

過去のケガなどの経歴をうかがうと、若いころ(30代位)に

スキーで両足のアキレス腱の断裂があり以来、ランニング等の

運動は苦手になったとの事。

 

全体的に関節が強張っていたことが気になりました。

 

尚、脊柱管狭窄症そのものについては運動不足や

加齢による骨格等の変形など道具を使わない

手技による施術では関節の変形自体を修復することは

出来ないと言う事、但し、全体的な姿勢の歪みによる

筋肉の緊張を緩めることで、強く神経に対して

痛みやシビレの軽減を促すことが出来るかも知れない。

必ずしも痛みとシビレを無くす事は出来ないであろうことを

理解して頂いた上で、それでも手術しないで痛みが

小さくなるなら良いよ!と仰られたことで

1度目の施術に以降する事になりました。

 

{施術後の経過}

★1回目

全身の筋肉のこわばりが強かった事から

まずは痛みの発生源になっている左肩、

左僧帽筋上部から肩峰にかけて、軽いマッサージ

で筋緊張をゆるめ、左肩関節から肩甲骨にかけて

徐々に強張りを解す施術を行うと、それまで

動かなかった左肩~左腕に動きが戻ったそうです。

 

シビレそのものは残っているものの、シビレの

レベルは軽減し動作させることが出来ました。

 

動きの戻った左腕を中心に全身の過緊張気味の

筋肉に対するストレッチを主体にしたエクササイズを

説明~実施して頂き、1回目は終了。

 

動作を含めた改善は期待していなかった所からの

身体の変化を実感されたことから、少し施術のスパンを

短く集中施術を行う提案を行う。

 

★2回目(3日後)

前回の施術からの経過では、施術当日は左腕の動きが回復

したものの握力は低下しており、細かな作業などは出来なくなっていた。

首の痛みも低下したがまだ残っており、半減まではしていないが

改善は実感できた。

今朝の状態は、初回施術の後と大差なく感じられた。

 

との事であったので、改めて昔損傷されて以来、ストレッチなどのケア

を怠っていたとされる足回りから、筋緊張の軽減を目標に

施術を行う。

 

主訴である左腕、肩の痛みも少し軽減、動作しやすさについては

引き続き可動域の拡張から改善を自覚されるも、まだまだ各部

関節並びに筋肉の過緊張は大きい。

 

★2回目(3日後)

左腕の可動性の回復、痛みの軽減は確認される。

自宅でのストレッチ等、幸いにも結果が見受けられた

お蔭でやる気も起こり、継続されているとの事。

 

基本的な施術方針については変更する理由も無い為

全体的な筋緊張の緩和と各部関節の可動性の回復を

目指した施術を行う。

 

★3回目(1週間後)

ご本人の都合もあり、施術スパンが伸びた。

但し、これまでの経過と状況としては

可動性の拡大、痛みの軽減から、少し痛みの

ぶり返しを確認されるも、大きな変動は

無かったことから、しばらく1週間の

スパンを採用する。

 

★4回目(1週間後)

可動性、痛みレベルに大きな変動は無し

施術を2日くらいが一番楽に感じられるとの事。

姿勢改善を目標に、肩甲骨周辺を利用した

脊椎のストレッチをレクチャー。

それまでの自宅でのストレッチから、股関節回りの

可動性に改善が見られた。

 

★5回目(1週間後)

前回勧めた脊椎のストレッチも効果が見られ

座った状態での姿勢の改善され、背筋を伸ばした

姿勢でいられる時間が伸びた。

※左腕の可動範囲広がる、握力は微小に回復。

 

★6回目(1週間後)

左腕の可動、痛みの軽減も持続日数が伸びる。

まだ完全ではないが、正しく座った姿勢に

近く背筋を伸ばせるようになる。

 

★7回目(1週間後)

左腕の握力に不安はあるものの全体の状態も

上向いているので施術スパンを変更

2週間に伸ばしてみる。

 

★8回目(2週間後)

左腕の可動回復、握力は完全ではないが

回復傾向にあり、首の動きも回復している様子。

 

★9回目(2週間後)

状態の悪化は無し、姿勢の改善、可動性の

回復傾向にあり。

 

★10回目~現在まで

2週間スパンから3週間スパンに変更、

当初心配された、左腕の可動、痛みは

本人の認識下で改善、現状維持を

目標に定期メンテナンスを行う。

 

※nさんよりの報告で、通っている総合病院にて

別件で頸椎のレントゲン撮影を行ったところ

以前撮影した際に確認されていた頸椎の脊椎管狭窄症が

無くなり、キチンと頸椎とその間に椎間板と思われる

隙間が確認されたそうです。

 

{施術者のコメント}

今回の件では、幸いにも整形外科での手術も無く

改善されるという結果に到達できましたが

脊椎管狭窄症については、基本的に加齢や過度の

脊椎への負担が原因で起こるものですので、

必ずしも当院での施術で回復する事は言えません。

 

例えば、骨密度の状態によっては骨そのものの

変形が伴っていれば、手技ではどうしようもありません。

今回のnさんは偶々、ご高齢ではあるものの骨密度が

高く居られた事、それ以外にも酷く姿勢を悪い状態でいた

時間が短かった事(数年単位ではなく)、これ以外は

本当に偶然が重なったからとは思いますが、

姿勢の悪さが筋肉や骨格の歪みを生み、それらの負担が

神経に悪影響を与えると、今回の件以外にも

様々な状態になる事が考えられます。

 

重要なのは、出来るだけ姿勢の改善を心がける事

筋骨格の歪みを少なくするよう、お身体の定期的な

メンテナンスを行う事をお勧めします。

 

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